陶芸体験がきっかけで「ハマった!」という方も多いはず。でも、陶芸セットには使わない余計な道具も含まれておりお金のムダ。
せっかくなら家でもやってみたいというあなたに、自宅で陶芸をはじめる方法を紹介します。
本当に必要な陶芸道具だけそろえよう
陶芸やるならいろいろな道具があった方が便利。けれども、今から始めたい状態だとなにが必要かわかりません。
陶芸初心者セットも売ってますが
「こんなもん、いらんいらん」というものも結構くっつけて売られています。
大きな機械だと場所も広く取ります。例えば手びねり専門の作家を目指すのなら電動ロクロは必要ありません。
なめし革を使わない作家さんもおられます。
タタラ板も板皿とかやらないなら不要。
ヘラも数本でいい。木や竹を加工できるなら、自分で作れます。
お手軽なオーブン粘土は安全性に問題があるので、食器がほしい方には向きません。
個人的に、水漏れ防止剤も食器には使いたくないです。
まず、陶芸道具とそれを使ってなにができるのか、なにが作れるのかを知りましょう。
したいこと、作りたいものを知ることが大事です。
本当に必要になってから購入しても遅くはありませんよ。
陶芸に必要な粘土
陶芸といえば電動ロクロを思い浮かべるかもしれませんが、必要な機械ではありません。
手びねりなら手ロクロが無くても作れるものはあります。箸置き、人形、オブジェなど自由な形の置き物系。円型以外、四角のお皿など。
はじめは粘土を選びましょう。
初心者向けの粘土は信楽や志野土という白系の粘土。並こしとか。赤土よりも安いです。
白い粘土は青や緑など色のついた釉薬が鮮やかに映え、絵付けにも向いています。
わたしは一般の方よりも大量に買うので1袋20kg単位です。どんな商品も一緒ですが多いほど安い。
ほかには荒目や細目など粘土粒、メッシュの大きさで選ぶといいでしょう。削って細かい装飾をしたいなら細め。
ただ、細目の粘土になるほど練るのが大変。非常に硬く感じます。
極端に細目な土は磁器土。
電動ロクロをやるなら100kgあってもすぐに使い果たすので、専門の業者さんに頼んだ方がお得です。置き場があれば。
わたしは地元のこちらを利用してます。
福岡県 福澤工業 さん
器を作りたいのなら手ロクロが便利
手ロクロがあればカップやお皿など、円型の器作りが楽になります。
昔は手ロクロの高さがどれも15cmくらいあって、片付けても場所を広く取っていました。
今は、高さ4cmの手ロクロなので狭いすき間に収納できます。幅は22cm。
いくつかあったら重ねて保管。
もし陶芸体験・教室を開催するのなら、手びねりだけでもじゅうぶんに需要があります。
特に、冬は手びねりが多い傾向です。
電動ロクロだと冷えきった水に両手をつける必要があるからでしょうね。みんな寒いのはイヤ。
粘土をはりつけたままにしておくと、はがすときに塗装ごとバリっといきます。
キレイな形の器を大量生産できる電動ロクロ
陶芸体験のときに手びねりと電動ロクロを紹介すると、電動ロクロ作品を好まれるお客さまも多くいらっしゃいます。テレビ番組で有名人が作陶しているからでしょうか。
使いこなせばお店で売っているような、薄くて軽くてスマートな器を素早く大量に作ることも可能です。
けれども、いきなり購入するのはおすすめしないです。
お手本を見ると簡単そうな電動ロクロ。やってみるとなかなかうまくはいきません。
youtubeで陶芸動画をみても真似できない技術です。陶芸教室でしばらく誰かに習うのが、一番上達が早いでしょう。電動ロクロは1番普及しているRK3D。ほかはちょっと必要ないかな。
土練りのための作業台
粘土で作る前にやらなければならない土練り。慣れてもそれなりにキツイ土練り……。
粘土の硬さを均一にしないと、のばしにくく作りずらいです。
電動ろくろを使うなら粘土から空気を抜くため、ひきやすくするために菊練りをします。
作業台の高さは、気をつけの姿勢で指先が触れるぐらい。 ウチの場合は高さ65 cmです。90×90cm角の机。
DIYするなら作業台の一番上、天板はカサカサした触り心地の合板です。ランダムサンダーで磨いたらしばらくの間はなめらかに。
粘土から水分を吸い取る必要があるので、間違ってもツルツルなコンパネはダメ。
床に合板置いた状態で菊練りできますが、腰に悪いかも。
売ってる作業台は高いですね。しっかりとした机に合板はれば代用できます。
水をいれる容器やスポンジ
容器は洗面器、浅い食品保存容器が使えます。
スポンジやなめし革は使いますね。
陶芸用のまんじゅうみたいなスポンジは高いので、他のもので代用。古い椅子から取りましょう。
作品を並べて乾かす板
作業台と同じく合板です。
ホームセンターで畳サイズを買って、カットまでしています。あんまり薄いと反るので、厚さが1cmあるといい。
30cm角の板、30✕90cmの板に加工。やすりでカドをキレイにしておけば安全。
30cm角の板は大きなもの用。
30✕90cmの板はたくさんならべる用。たくさんあると便利。
でも棚がないとゴチャゴチャに。
成形した後に使う削り道具
初心者向けは持ちやすい輪カンナです。
帯カンナは持つのにコツがいります。
木ベラで削ると達人っぽい。竹や松とか。木を削るだけなので器用なら作れます。
削るものの形や削りあとの質感で選びましょう。
市販のカンナは数十種類ありますが、わたしは2種類くらいしか使いません。
作れそうな陶芸道具はDIYで
このブログでも紹介していますが、陶芸道具は作ることができます。
また、キッチン用品や工具で代用できるものもありますので、身の回りで使えそうなものを探してみるのもいいでしょう。
いろいろ紹介しましたが用意するので一番たいへんなのは、陶芸をするスペース確保なんですけどね。あとは、水まわりとか粘土埃の管理とか。
よい陶芸ライフを!