向付の作り方

およそ400年前の桃山時代の頃の織部向付

懐石料理に使われていたようです。

向付は、型にはめて作るのが有名ですが、型を使わずに手びねりで作ることができます。

 

 

陶芸のプロが教える型を使わない向付の作り方・手びねり

向付の作り方

向付の底を作るのに、700g使いました。

 

向付の作り方

手ロクロに粘土を置いて叩きます。

丸っこい形にしましょう。

 

向付の作り方

バンバン叩きながら、平べったくします。

表面がデコボコにならないように、たまに横から見るといいでしょう。

 

向付の作り方

誰が袖(たがそで)の形に線を引きます。

ふたつの四角くっついたような有名な形です。

他には扇・山・菱・瓜型とかありますね。

 

向付の作り方

線に合わせてカット。

角は丸い方が作りやすいし使いやすいです。

 

向付の作り方

粘土のヒモをのせるためのキズをつけます。

 

向付の作り方

50cmくらいのヒモを2・3本用意。

 

向付の作り方

のせます。

 

向付の作り方

ヒモを2本のせてこれくらいの高さです。

 

向付の作り方

つぎ目をなでて、なじませましょう。

やりにくかったらヘラを使います。

 

向付の作り方

内側の角に細めのヒモをのせました。

これがないと急角度になります。補強も兼ねています。

口のデコボコが気になるなら、弓やナイフで高さを合わせましょう。

 

向付の作り方

全体的に外に膨らむような形にしています。

少し乾いてから取り外しましょう。

 

向付の作り方

付け根の部分が厚いので、外側を削って調節。

 

向付の作り方

狭くなりました。底は削っていないので厚め。

岐阜県の土岐市美濃陶磁歴史館で見た400年前の織部向付も、側面よりも底が厚めでした。

 

向付の作り方

高台は3つ足をヒモで作って取り付けます。

ガタつかない安定の3つ足

付ける位置のバランスが悪いと、カタンと倒れるので注意!

 

向付の作り方

向付の作り方

正しい位置に置き換えて、上から少し押しました。

ふつうの器よりも複雑な形をしており、乾燥とともにゆがみやすいです。

 

向付の作り方

ゆがませたくないのなら

じっくり乾燥させたり、重しをのせたり、ひっくり返すといいでしょう。

発砲スチロールに入れています。たまに霧吹きで水分補給。