陶芸といえば電動ロクロ。
電動ロクロで上手く作るコツは、腕をしっかりと固定させること。
初心者の方が電動ロクロをやる場合、手や腕がフラフラしていることが多いです。
そして、触っている粘土が中心からブレます。器を作る途中で一度ブレるともう戻りません。
ダメな感じの面白い形になります。
初心者向けの電動ロクロのコツを紹介します。
電動ロクロでは水をしっかりと使う
手びねりでは、口の仕上げで水を使います。
電動ロクロでは水をしょっちゅう使います。
というより粘土が濡れていないと、手と粘土が摩擦でザリザリと引っかかりブレブレに。
一度、粘土を触って伸ばしたら再度両手にしっかりと水をつけましょう。
慣れてきたら水の代わりに手についているドベを使います。
思い切り力を入れて腕を固定させる
電動ロクロで見本の器をパっと作ると
「簡単そう」
「力を入れてなさそう」
とよく言われますが、これは間違いです。
実はすごい思いっきり力を入れています。そうしないと電動ロクロの回転に負けて粘土がブレるからです。
まず脇を締めて固定させましょう。
もしくは片方、可能なら両方のひじを脚の上にのせる。
これだけで腕をしっかりと固定させることができます。
指をあわせて固定させる
電動ロクロで粘土をのばすには、指と指ではさんで引っぱる必要があります。
片手で引っぱるなら親指と長い中指で。親指と人差し指でやる方もおられます。
キレイに作れるのならどんなやり方でもOK!
ここで指2本のみで引っぱるとブレやすいです。
器の幅にもよりますが、親指以外の指4本、無理なら3本、2本くっつけて使いましょう。
しっかりと固定できます。
また、指は軽く曲げてあげることでより力が入ります。
指をまっすぐにのばしていると力が抜けます。
柔らかい形の手が大事。
力を抜いて手加減する
粘土は柔らかいため、思い切り力を入れて引っ張るとちぎれます。
指と指の間のスペースはキープしたまま引っぱります。
はじめは力を入れてつかみ、だんだんと力を抜いて引くのがコツ。
ただしブレないようにするための力は抜かずに入れたまま。
作品から手を離すときはそおっとはなします。
電動ロクロの中心から手前に向かって引っぱる
ごはん茶碗を作る場合は、中心から自分の顔に向けて引っぱります。
両手でひくなら中心から、左手前に向かいます。
コップの場合はまず中を広げてから、下から上に。
電動ロクロのスピードは適正に
電動ロクロのスピードは、ゆっくりでも速すぎてもうまく作ることができません。
ちょうどいいスピードは、器に指一本分の溝が入るくらいのスピードです。
お皿の場合、中心から外側に向かって渦模様がはいります。
同じところをつまみ続けるとそこだけがペラペラになります。
初心者の方はごはん茶碗からはじめるのがおススメです。
コップは高さが必要なため、ちょっと難しいタイプ。
皿、花瓶はさらに難しめ。
そして、どんな形でもサイズが大きくなるほど大変。
電動ロクロでは高さ調節ができる椅子が必須
電動ロクロ前に座ったときに、腿に肘をつけられる位置が最適な姿勢です。
椅子が低すぎると腕の支えがなく、うまく作ることができません。
私はキャスター付きで高さ調節可能な安い椅子を使っています。クッションがないと尻が痛い。
粘土で汚れる場合もあるため全体金属製の椅子が理想的。
逆に削り作業のときは低い位置が楽です。
椅子が、30cm以下にならないため電動ロクロの下にブロックを4つ敷いています。
あと一段ずつ重ねたい。
電動ロクロのコツや練習法まとめ
限界まで薄くペラペラにしてみる
ちぎれるまでのばしてみる
重さを同じにする
カットして厚さをみる
直径と深さを測ってあわせる
電動ロクロにもっと近づく
脇をしめる
水をもっとつける
回転スピードを変える
7時コースを通ってみる
ライトを点ける
ヘラ作り
飯碗から練習する
底の広さを決める
力の強さを変える
練りの練習をする
ゆるい粘土を新しくする
ブロックで高さを変える
息を止めてブレ防止
指で測る
いきなり倒しすぎない
指を曲げる
クレーンのようにする
全部できるとプロみたいに
2024年3月版
【初心者用電動ロクロの使い方 これが全部できたらプロ並み】
慣れないうちはペダルを踏まない。回転スピードが変わる。
できるだけ電動ロクロに近づいて座る。
粘土から手を放すごとに毎回水をつける。
脇を締めるか、片方のひじを足に当てる。
手がブレないように全力で腕を固める。
キツイですが窮屈なポーズがオススメ。
やさしく手加減しながらつまむ。強いと粘土がちぎれる。
つけられるときは指数本くっつけてつまむ。1本は不安定。
届く場合は、つまむときに指を軽く曲げる。
作品の中心からスタートして手前を通る。アナログ時計7時方向へ。
中心からズレた所で下に押さない。まん中に山ができる。
作品の中心から端までのばしたら内と外、同じ場所をつまむ。
作品が低いうちは右手の親指と中指でつまむ。
作品が高くなったら両手中指でつまむ。
両手中指でつまむときは親指同士くっつける。
カップ、鉢、茶碗は指先でつまむ。皿などの平らな所は指の腹で押す。
作品の広がり具合は開きすぎない角度で止める。水平は難しい。
作品の厚さは5mmくらいを目指す。3mmまでのばせる。
作品を細くしたいときは両手で覆いながら下から上へ。
急激に形を変えようとしない。
作品から手を放すときはそっと放す。勢いが良いとブレる。