手びねりで作られた湯のみは土の自然な動き手のあとが残り、心地良さとやわらかさを感じることができます。

1回1回とのばすごとにだんだんと形が変わっていくので、面白い作り方のひとつです。

手びねりで湯のみを作るコツを紹介します。

 

陶芸のプロが教える湯のみを作るコツ・手びねり

 

目次

・付け根の厚みに気をつける

・広がったら戻す

・一段ずつ一周ずつ延ばす

・口の厚み・口作り

・削りのイメージ

 

 

付け根の厚みに気をつける

上の画像のように底に近い下部分、付け根がうすいほど持ったときに軽く感じます。

 

陶芸の経験者から、こんな声をききます。

「陶芸教室で作ったけれどあんまり使わない」

「押入れに保管しています」

「どこいったかわからない」

 

これは、持ったときに重いことが原因です。

湯呑みやごはん茶碗は、使うときに何度も持ち上げます。だから、ズシッと重い器は疲れますね。

重心が下にくるほど重く感じます。

 

この部分に気をつけるだけで、うまい作品になること間違いないなし!

せっかく作ったのに使わないのはもったいない!

 

 

広がったら戻す

筒形に高く高く延ばすつもりでも、不思議と広がります。

上の画像だと鉢みたいな形。小鉢ですね。

鉢やごはん茶碗を作るときは45度くらいの角度でのばしていきましょう。

 

親指と人差し指で粘土をはさみます。このときの角度が大事!

手を寝かせるほど広がってきます。腕が疲れて角度が下がることもあるかもしれません。

力は軽く、一定のスピードで伸ばしましょう。

 

一度押した指跡に少し重なるように押しましょう。

押す間隔をせまくせまく。

 

また、広がったら両手で全体を縮めるようにしながら高く伸ばします。

一気にやるとシワができます。少しづつ、少しづつ。1mmくらい戻す気持ちで。

手ろくろはチョコチョコ左回転。

縮める、伸ばす、縮める、伸ばすの繰り返し。早い段階からこれをやらないと、修正がききません。

 

縮めるのは慣れないと少し難しいです。

応用でトックリや急須ができます。

これができれば、かなりうまく作りやすくなるでしょう。

 

うまくいくと、高くなって筒形に近くなります。

 

一段ずつ一周ずつ延ばす

1cmごとに段があるイメージで1周のばします。

1周したら次の段へ進みましょう。

触ってみて厚いところがあれば、また1周延ばします。

 

いろんなところを適当に延ばすと厚みがバラバラに。

器の口の高さもバラバラになることがあります。

たまにろくろを素早く回転させるとゆがみ具合がよくわかります。

 

ゆがんでいるほどに左右にブレます。

途中で穴が開いてしまったら、練習のためにはじめからやってみましょう。

穴をふさいでもいいんですが、うまくくっつけないとヒビの原因になります。

 

口の厚み・口作り

器作りで重要な口作り。

口を直接つけて使う器は多いです。

口当たりに気をつけるだけで、別物の器に化けます。

 

上の画像の3つは口の厚さが違います。

あまりに厚いと口当たりが悪いです。

陶器の場合、あまりにうすいと良い口当たりですが非常に欠けやすくなります。

 

ちょうどいいところを見つけるには、実際に口を当ててみます。

このときに粘土が口につくので、うがいをしましょう。

 

また、削る段階でも口を整えることができます。

厚い口を、カンナやナイフで切るのもいいでしょう。

お好みの口をどうぞ。

削りのイメージ

底の外側、下の方を削ります。そして底を削りましょう。

作ったばかりのやわらか状態では削りません。少し乾かし、ひっくり返してから削ります。

 

削った後に取っ手をつけてカップにすることもできます。

高台をつけて背を高くしたり。

陶芸教室一日体験だと、削ってもらえる場合が多いですね。

 

手びねりで作るコツでした。

またくわしく手順を紹介します。

 

私は低いタイプの手回しろくろを使っています。

あまり背が高いろくろは手がダルくなります。

ステンレスだと錆びにくいです。

 

 

手びねりはこちらに詳しく書きました。

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