急須の作り方

陶芸のうまい人、これを見分けるにはいったいどこをチェックするのか?

陶芸をやっていないと、なかなかわかりにくいものです。

価格の高い作品ならいいだろう、というものでもありません。

 

チェックして頂きたいものは急須です!

陶芸作品は種類が多いです。マグカップ・皿・茶碗・箸置きなんかありますよね。

単純に、ひとかかえするような大きいものは作るのが難しいです。

 

展示販売されているものがあれば、急須やポットに注目してみましょう。

全体的なバランスが良ければ、うまいなぁと見分けることができます。

 

目次

・ちょうどいい急須の大きさと茶葉の量

・急須のパーツを用意する

・急須本体をコテで変形させる

・急須の茶こしの作り方と注ぎ口の付け方

・急須のとっての作り方

・急須とポットの違い

・急須の茶こしの違い・金網と陶器

・ホーロー加工では鉄分がとれない

・お茶のおいしくなる急須のしくみ・流れを見る

・日本茶は1煎目しかおいしくない

 

 

ちょうどいい急須の大きさと茶葉の量

急須の作り方

急須の作り方

 

我が家では、両手に収まるくらいの急須を使っています。

よく煎茶を飲みます。毎年5月の新茶の時期になるとワクワクするものです。

この急須、パッとみるとかなり小さめ。

 

でも実際には3人用として使っています。お茶の量は小さな湯呑みの半分程度、一口で飲み干せます。

茶葉の量は、一人前が小さじ1。蒸らし時間は1分半。説明書には1分と書かれているが、薄い気がする。

だいぶ濃い味の緑茶なんですが、濃いめにしないと煎茶のうまさがわかりません。

 

「茶葉をこんなに入れてもったいない」と思ってお湯を多めに入れていましたが、間違いでした。

お茶がうすいと、でがらしとあまり変わらないのです。

だから、大きめの急須は使いにくい。

 

特に、新茶の時期は葡萄のようなフルーティな風味を楽しむことができます。

本当においしいお茶を飲みたいなら、もっともっと茶葉を贅沢に使いましょう。

緑茶は新茶に限ります。

 

 

急須のパーツを用意する

急須の作り方

急須の作り方

急須は、4つから5つのパーツを組み合わせて作ります。

本体・フタ・注ぎ口・とって、それから茶こしです。

湯呑み、皿、徳利をつくることができるなら、きっと作れるのではないでしょうか。

 

本体とフタは口の径は、あまりすき間ができないように測ってから作っています。

フタは本体よりも体積が小さいので、より縮みます。注意しましょう。

穴あけを忘れずに。

 

 

急須本体をコテで変形させる

急須の作り方

急須の作り方

急須の作り方

この画像は、急須の本体です。

カッコよく角をつけたいなら、アルミのコテを使えば可能です。

ホームセンターに薄いアルミ板があったので、切り取って使っています。

 

 

急須の茶こしの作り方と注ぎ口の付け方

急須の作り方

急須本体にカットした注ぎ口を当てながら、バランスを見ましょう。

注ぎ口の幅がわかるように、本体に線をつけています。

 

急須の作り方

ポンスで穴あけ。ポンスを回転させながらやると、スムーズに穴あけができます。

まず茶こしの中心を決めてから、穴をあけましょう。

穴がキレイにならんでいるといいですね。

 

茶こし専用のポンスを使えばもっと小さな穴があけられます。

穴の部分の余計な粘土は、無理に取ろうとするとキズがつきます。素焼きしてから取り除くと安心です

 

ポンスですが、次々と穴を空けていくと粘土が詰まります。

ポンスの先に油を塗りましょう。身近にあるサラダ油でもなんでも使えます。

ポンス内の滑りを良くすることで、粘土の詰まり防止になります。

 

急須の作り方

接着のためにキズをつけて、ドベをつけましょう。

 

急須の作り方

注ぎ口を軽く当ててみて、角度を確かめます。

急須をクルクル回して、いろんな角度から見てみましょう。

適当にくっつけると、注ぎ口と本体の角度がズレてゆがんだ印象を受けます。

 

焼くとねじれることもあります。注ぎ口が長すぎるのは気にしない。

 

急須の作り方

急須の作り方

ヘラや指で押さえました。空気が漏れないようにしっかりと接着。

最後に口をカット。長さと角度を決めます。

注ぎ口パーツが柔らかいうちは、ちょっと曲げたりできます。

接着するところに不安な場合は、粘土ヒモをくっつけて補強しましょう。

 

わたしの急須は後引きします。

お茶を注いだ後に口からタラーッと伝わって、床が濡れますね。

急須を使うときは、は基本的に中のお茶を注ぎきるのであまり気にしません。

 

 

急須のとっての作り方

急須の作り方

水をつけて挽いたとってです。慣れないと難しいので、タタラやヒモでもかまいません。

 

急須の作り方

ちょうどいいところでカットして接着。

 

急須の作り方

ふつうに置くと重力でとってが下に落ちます。

逆さに置いて乾燥。急乾燥はやめましょう。

 

急須の作り方

急須の作り方

こちらのポットはとってにヒビが入っています。

気温35度以上の夏に作りましたが、乾燥が早すぎてヒビが入りやすいです。

ヒビの部分にあらかじめ粘土ヒモをくっつけてならしておけば、ある程度防げます。

 

参考記事

・カップの取っ手が取れた!やけど防止のためのひっぱり試験

 

急須の作り方

乾燥のときにヒビが入っていると、焼いたときに割れることもあります。

落としてケガ&火傷は恐い。

 

・【手びねり】陶芸のプロが教える煎茶を楽しむための湯のみの作り方

 

・陶芸のプロが教える湯のみを作る方法・手びねり

 

 

急須とポットの違い

急須の作り方

急須の作り方

背を高くすればポットに。

 

急須

緑茶用。ずっと中にお茶を入れておくものではなく使うごとに全部出し切るもの。

とっては横タイプが多い。小さめ。

とっては横、後ろタイプ。とってのない片口タイプもあります。

 

ポット

紅茶用。紅茶をしばらく保温したい、そのため厚めがよい。容量が多い。

とっては後ろタイプ。

 

個人的にそこまでこだわりがないので、気に入ったものを使うのがいいと思います。

急須で紅茶、コーヒーをいれることもあります。自由にどうぞ!

 

 

急須の茶こしの違い・金網と陶器

急須の作り方

急須の作り方

近所のお店で急須を見ると、ステンレス製金網の茶こしばかり。使ってみると掃除はカンタン。

茶渋もくっつきにくいようです。

お茶を詳しく調べてみると、水がくっついている金属で味が変わることがわかります。

 

もともと地下水は、地球からしみ出したミネラル入りです。

ミネラルウォーターって売ってるけど、何だろうと思う方が多いと思います。

ミネラル=金属です。カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどなど。

 

ヨーロッパの水は硬水、反対に日本は軟水です。

硬水は金属が多く溶けている。反対に軟水は金属が少ない。

お茶には軟水、日本の水が適しています。

 

最近は木のスプーンばかり使っています。なせかというと金属味が気になるから。

お湯を沸かす道具でも水が変わります。瞬間湯沸かし器が便利なので、こればかり使っています。

中身はステンレス。本当は鉄瓶で沸かすのがオススメです。鉄分も微量に取れますし。

 

茶こしですがこれも同じです。金属よりも本体と同じ材質の陶器がおすすめ。

取り外しができないので、洗いにくいですが水の味は変化しません。

 

 

ホーロー加工では鉄分がとれない

そ鉄瓶ですが、なかには内側にホーロー加工のものがあります。

ホーロー=琺瑯(ほうろう)の表面は、鉄ではなくガラスみたいなものです。陶芸でおなじみの釉薬ですね。

当然、鉄分は取れません。どんな加工がされているか、よく確認しましょう。

ホーローはお手入れ簡単というメリットがあります。

 

 

また、鉄瓶のなかでも砂鉄の鉄瓶はとても美しいのが特徴。

砂鉄瓶は希少価値が高く、高価なものが多いです。

 

 

 

お茶のおいしくなる急須のしくみ・流れを見る

急須があれば流れ方を調べてみましょう。

お茶を注ぐときは「中身が一気にバァーッと出なければイライラする」なんて考えていませんか。

注ぎ口から勢いよく出るお茶は、茶葉の成分を出しきれていません損していますよ

反対にぽちょぽちょぽちょとゆっくりお茶が出てくるものは、しっかりとした深い味わいになります。

 

急須の見た目でも判断できます。

掃除のしやすいつくりのもの、口の広いタイプは勢いがいいです。

洗いやすい急須をえらぶのか、美味しいお茶を楽しめる急須をえらぶのかの違いですね。

 

お茶の流れは急須の構造でだいぶ変わります。

大口径のステンレス茶こしの急須とかは、けっこう勢いがいいです。

実際にお店で急須を買うときは、試しに水を注いでみたいものですね。(可能であれば)

 

日本茶は1煎目しかおいしくない

日本茶は1煎目はとても深くおいしいです。(よいお茶ならば)

 

わたしは2煎目、3煎目までおいしい日本茶なんてものは飲んだことがありません

2煎目では違うものです。別に飲まなくてもいいかなという味。

3煎目になると、ほとんど味がしません。白湯よりもマシ程度です。

 

3煎目までおいしいというお茶は、あくまで中国茶の話です。

 

いれなおした方が楽しめます。

また、1煎目でもお茶が少しうすくなっただけで深みが消えてしまいます。

お湯の入れすぎには注意しましょう。

 

緑茶は健康にいい、と言われていますがほとんど気にせずに飲んでいます。

朝起きて、コーヒーを飲むよりも緑茶を飲んだ方が目覚めがよくなります。

コーヒーはカフェインが強すぎて、合わない人には震えがしたり頭痛がしたりという原因に。

あまりに濃い緑茶はカフェインが多いので、飲みすぎには注意しましょう。

 

 

おいしいお茶を楽しむためには、良い道具。

全部いっぺんにそろえるのは大変なので、少しずつ変えていくといいんじゃないでしょうか。

せっかく飲むなら、よりおいしいお茶を飲みたいものです

 

 

 

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